本日は、『相続対策』のテーマで、お話させていただきます。

バブル崩壊前、毎年、土地の地価は上昇し続けていました。

上昇幅の違いはあれ、立地に関係なく、どんな土地も上昇しました。

バブル絶頂時の地価上昇は激しく、マンション・建売住宅は、年を追うごとに都心から離れていきました。

この頃の相続の悩みは、地価上昇に伴う土地の相続税評価額の高騰でした。

相続税を、どうしたら、節税できるか・・・

貸マンション建築で土地の評価を下げて、借入金を債務控除とする。

当時は、土地の地価は下がらない、空室のリスクは気にしない・・という様な時代でした。

そのような時期に建てた立地条件の思わしくない貸マンション等が、人口減少に伴う空室リスク等で借入金の弁済に困難をきたすようになってきました。

賃貸マンションが建っていますので、いざ、売却といっても借入金弁済に困難をきたすマンションですので、マンションそのものを投資目的で購入する方はいません。

売却が非常に困難なものとなってしまいます。

時価より、相当数、下げないと売却できない事態となってしまいます。

近年は、バブル崩壊後に土地の時価が急下落したものの都心部を中心にマンションや商業ビルの需要が回復しファンドバブルが始まりましたが、リーマンショックで、またまた、下落となりました。

前回のバブル崩壊により土地神話は聞かなくなりましたが、その後のファンドバブルで、都心部の不動産取引は、多少なりと加熱気味になりました。そして、下落しました。

もはや、土地の資産価値としての絶対性は期待できなくなったと言わざるを得なくなりました。

近年の相続対策の優先順位は、①円満な遺産分割、②相続税の納税対策、③相続税の節税対策、と言われています。

①円満な遺産分割は、相続税のかからない人にとっても相続人間の分割の問題は生じますので、遺産金額の大小に関わらずに心しておく問題です。

誰に何を遺していくのかは、被相続人である方の意思が、一番、尊重されています。

遺言書が、一番に優先されるからです。

ですから、遺言書は、よくよく考えた上で、間違いのない法的に有効な形できちんと残されることが重要となります。

そして、遺産分割を考える上で、不動産の処遇が悩ましい時があります。

ある程度の不動産があれば、各相続人に適度に振り分けが可能ですが、逆に遺産総額の大半を不動産がしめている場合で不動産が一つといった場合、きれいに何区画かに分割できるような土地なら良いのですが、分割困難な場合、どのようにして、各相続人間で財産を分けるかが問題となることがあります。

極論、なくなった父名義の土地に、2世帯住居を建てていた長男が他の兄弟に法定相続分を主張された場合、法定相続分に見合う金融資産があればよいのですが、なかった場合、2世帯住居を売却して遺産分割するといったケースもあります。

父の生前では、兄弟仲良く、何の問題もなさそうでも、いざ、相続が発生すると、どうなるかは分かりません。

やはり、生前に、各相続人に配慮した分割方法を考え、遺言書を遺されることが、懸命と考えます。

遺言書を遺される時は、各相続人には、遺留分という法定相続分の半分に値する権利がありますので、遺言書で遺留分に満たない遺産を遺された相続人は遺留分の請求が出来ますので、遺留分相当額の配慮をするか、又は事前に何らかの配慮が必要と考えます。

のちのちに、各相続人間で争いごとが起きないように配慮しておくことが重要となります。

エンディングノートを、遺す事も、一つと思います。

そして、何より自分の財産を知ることが重要となりますので、財産の棚卸を定期的に行う事が重要です。

不動産の調査をしておく(分割しやすい土地なのか等・・)、かつ、不動産を複数、所有している方は、不動産のランク分け(①残すもの内、住むもの、事業とするもの、②納税用に売却するもの、③利用価値がなく売却して資産の組み換えをする、など・・)をしておくことが、重要です。

それに、生命保険を有効に利用できることもあります。

まずは、円満な遺産分割には、自分の財産を知ることと、自分の考えを整理することが重要です。

とりとめもなく、『相続対策』の円満な遺産分割について、お話させていただきました。

次回は、『相続税の納税対策』と『相続税の節税対策』について、お話させていただきます。



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Posted by 荒木財産FP at 16:36│Comments(0)相続情報
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